当社は2025年2月11日創業106周年の記念日を迎えました。
この記念すべき日を迎えることができましたのも、ご支援下さったお客様、ご協力会社様のおかげと心より感謝と御礼を申し上げます。
2025年の国内景気は、大企業が緩やかな回復傾向を示す一方、中小企業は依然として停滞傾向を維持しています。特に中小企業では、エネルギー価格の上昇や賃上げによる人件費の高騰、そして物価の上昇などがコスト増加の課題となっています。
こうしたコスト上昇分を製品価格に転嫁しようとする動きも見られますが、需要の伸び悩みや競争の激化により十分とは言えない状況です。そのため、多くの中小企業は慎重な経営戦略を取りながら業務効率化を模索しています。
また、労働時間の上限を規制する「2024年問題」に続き、団塊の世代が75歳以上の高齢化となる「2025年問題」を迎え、生産年齢人口の減少が進むことで、社会全体の労働力確保がさらに困難になり人手不足は深刻化しています。こうした状況の中、これらの課題を解決する自動化可能なタスクは依然として多く、ロボットやDXを活用した生産システムの需要はさらに加速しています。この状況は当社にとって市場拡大の大きなチャンスになると考えております。
歴史を振り返りますと、1919年(大正8年)2月11日に現在の大阪市福島区に金田鉄工所は創設されました。第一次世界大戦が終結した翌年です。2階建て長屋の1階部分を借用した工場で、木工用鋸盤、平削り盤、ブラシを加工する機械など特殊な機械を製造していました。その後、新聞社様との取引が始まり1946年(昭和21年)有限会社日本新聞機械製作所に社名変更、1952年(昭和27年)金田機械製作所を設立、2008年に現在の株式会社KKSに社名を変更しました。
当社はこの長い歴史の中で、多くのブランドとなる商品を創り出してきました。特に1975年に開発した給電方式の電動トロッコは、省力・省人効果で業界の注目を浴び、大ヒット商品となりました。これが当社における無人搬送台車の起源となります。その22年後、1997年に次世代搬送装置のAGSが開発され、その後2001年に熊本日日新聞社様で、当社初のAGSシステムの稼働が始まりました。
日々安定した稼働を行い、新聞製作に関わる巻取紙搬送の一端を担う存在として、約23年間の長きにわたり新聞製作を支え続けてきました。そして、昨年2024年8月末でその役目を終えて電源が落とされました。
長年にわたりご愛用いただいた熊本日日新聞社様に心より感謝をいたします。
この歴史と経験、実績、信頼が現在のFA事業を支えています。
当社は、諸先輩方が培ったモノづくりへの情熱とたゆみない技術への努力を心に刻み、『人にもっと近く、人と機械が共存する未来を実現』をスローガンに、新たなものづくりにチャレンジしています。
今後ともより一層のご指導とご支援を賜りますようどうぞよろしくお願い申し上げます。
2025年2月11日
代表取締役社長
犬飼 政之